ある10人のこども
名物キッズ10人の実話集を企画。子育て中の悩めるパパ&ママや保育士さんたちを「大丈夫、その子絶賛育ってます!」と、そっと応援する書籍です。認定こども園や保育園を運営する著者、社会福祉法人大阪誠昭会が当初考えていたのは、こども園で記録し続けている実話をベースに、文部科学省による「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」という教育指針をなぞらえたもの。とはいえ、国が定めただけあって?曖昧で一般の人にはわかりにくい内容……。ジャンルでいえば子育て・教育本になるのかもしれませんが、ハウトゥー本のようなものではなく、あくまで楽しめるもので、結果として子育てに役立つ、そんな本を目指そうと提案しました。まず考えたのは、個性的な名物キッズ10人のキャラクターの設定。10の姿を10人のこどもの実例で超訳しようというわけです。膨大な実話エピソードから秀逸なものを選りすぐり、素材を活かしながらブラッシュアップ。コピーライターの久下さんらしい、より面白く、可愛く、時には泣ける、合計50のストーリーが仕上がりました。登場人物の存在感を高めるために重要なイラストは、ギャグ漫画ユニットのルノアール兄弟に依頼。かねてからそのセンスに着目しており、そのサブカル的なエッセンスでこどもたちの個性や多様性を一目瞭然にしてくれました。ほか、ページごとに大小をつけた文字、昔のコミックのような藍と朱の2色刷りや素朴な紙質のアドニスラフなど、見た目や触感からもこどもの楽しさと自由さが伝わるよう、教育本というジャンルにとらわれない発想でデザイン。以前出版した「保育園産の米」に負けず劣らずユニークな1冊となりました。全国の書店、amazonなどネット書店で絶賛発売中です。